5月21日・大阪市会 財政総務委員会報告②
5月21日、みんじゅうの出したふたつの陳情に関する委員会審議が行われました。
この日取り上げられた陳情のうち7件は住民投票に関するもので、うち6件は延期や見直しを求めるものでした。
みんじゅうでは5/3に緊急アクションとして、コロナ禍による影響が収束するまで住民投票の実施を延期して欲しいという呼びかけを、陳情署名とインターネット署名でおこないました。
これまで私たちは、住民投票の実施の有無にかかわらず「外国籍住民の方々も住民投票に投票できるように大都市法と大都市令の法改正を求める」というアクションを進めており、これまでの主張とは違った新しいものとなりましたが、現在の社会情勢を踏まえ、住民投票を考える上では避けられない視点であり、声を上げることにしました。
外出自粛期間という厳しい状況のなか、SNSだけの呼びかけに応じて郵送で届いた直筆署名107筆とともに、5/11に陳情を提出しました。
陳情第62号
「新型コロナウイルス禍の収束まで大阪市特別区設置住民投票の実施を延期するよう求める陳情書」
自民党 川嶋議員質疑(抜粋)
「市民のみなさんが落ち着いて、余裕を持って日々のことを考えられない状況の中、無理に特別区の議論を進めるべきではない。
そもそも特別区議論の前提は”成長戦略”であり、コロナ後の社会は、これまで求められてきた社会や行政のありようが大きく変わってくると思われる。都構想議論の前提も大きく変わってくるため、現在の案は凍結し、財政調整基金を活用し、大阪市の経営資源(財源、職員)を全て投入し、コロナ対策に全力で取り組んでいくべきである。」共産党 山中議員質疑(抜粋)
「生命と暮らしが大事ですか?それとも大阪市廃止が大事なんですか?という市民からの問いかけだと思う。出前協議会の参加申し込みも、有権者のわずか0.0045%にとどまっており、市民はそれどころじゃない!ということだと思う。みんなが落ち着いて考えられない状況で住民投票は行えない、というのはごく当たり前の考え方だと思う。
みんなが生きるのに精一杯な状況のなか、市民がどうやって明るく暮らしていけるのかを考えるのが行政の役割なのに、大阪市を無くすかどうかを今問うのは酷だと思う。
また、今ある協定書案はコロナ前の財政シュミレーションであり、コロナ後に同じものを出すのは虚偽であり、捨てて作り直すべきだ。」
結果
■会派態度
維新(7) → 不採択
自民(3) → 引き続き審査
公明(3) → 不採択
共産(1) → 採択
■結果→不採択
維新と公明が「不採択」の態度を示したことにより、採決にて「不採択」となりました。
両党は、陳情内容が延期でも見直し(中止)でも同じく不採択としていることから、市民からの声に耳を傾けて調整することなく、既に決まってるスケジュールは変えずに進めていくつもりだ、と受け止めています。
5月15日、松井市長は「感染が収まれば11月の住民投票は実施できると考えている」と話しました(毎日新聞ニュース)。委員会採決後の5/22には、出前協議会の代わりとなる意見動画の配信が開始されました。
また、当初5/14までとしていた特別区制度案に対するパブリックコメントの募集を5/31までに延長し、市民からの声を募集しました。
意見募集期間以降6/2からは、法定協議会の各会派から制度案に関するコメント動画が掲載されています。
しかし、これだけで市民のみなさんに十分な議論が生まれ、しっかりと考えた一票を投じることが出来るのでしょうか?
私たちはこれからも市会の動きを注視しつつ、アクションを続けていく予定です。
委員会のもようはこちら ⇒ 委員会動画(大阪市会HP)